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2015年1月20日 (火) より 本店

『東アナトリア、シリアの歴史建築』(彩流社刊)パネル展

IMG_0952有史以来、数多くの民族が移住・定住を繰り返し、多様・多彩な文化が形成された東アナトリアは、グローバルとローカルの文明が鬩ぎ合う周縁地域として、今後、文化史的に大きな意味と可能性を孕んだ地域といえる。しかし、その多様性は同時に、近・現代史における数多くの紛争を誘発し、学術調査を忌避するものとなってきた。21世紀においても依然として調査・研究未開拓地が残される、そうした地域の文化遺産の内、本書はキリスト教とイスラームの歴史建築に焦点を当て、1998年より継続して実施した調査の成果として、本邦で初めて、東アナトリア地域に残る歴史建築の全貌に迫るべく、文化史的意味と解説、及び遺構の現状、更には地震多発地域における文化財の保全に関わる工学的研究を含めた論考を、多数の図版を用いて、全文英文にて収録したものである。中には調査後に倒壊した遺構もあり、本書は東アナトリア地域の文化財資料としても貴重である。

 

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20世紀初頭にオーストリーの美術史家ストシィゴフスキーによって提唱され、その後、20世紀の不幸な歴史の中で禁忌の扉によって閉ざされてきた文化史的論争「アルメニア建築」に対し、本書は東アナトリア地域という枠組みで、新たな視点と解を問いかけるものである。同時にそれは、日本近代にとっての西欧という歴史的枠組みの再考を迫るものになっている。東アナトリア

日時 2015年1月20日 (火)~2015年2月11日 (水)
会場 本店 3F エスカレーター横 特設会場